(文献紹介11)手湿疹で仕事を休むと、どれくらいの損失になるか
- natsuko-saito
- 11 分前
- 読了時間: 2分
Brook RA, Bin Sawad A, Beren IA, et al. Hand eczema in US employees: a retrospective observational study of workers' compensation and medical claims. J Med Econ 2026;29(1):1164-1179.
手湿疹が仕事にどれくらい影響するのか。アメリカで500社以上・2010年から2024年までの労災補償と医療費のデータを分析した研究です。
【1件あたり平均およそ150万円】
手湿疹による労災請求は226件。1件あたりの平均費用は10,197ドル(およそ150万円)でした。
内訳は、医療費が4,535ドル、休業補償が3,992ドル、その他が1,670ドルです。
【手続きが終わるまで、平均343日】
驚くのは期間です。労災の請求が処理されるまで、平均で343日かかっていました。1年近くです。
休業が発生したのは11.5%(26件)でしたが、その人たちの休業日数は平均277日にのぼりました。
【製造業がとくに重い】
業種別に見ると、発生率が高いのは製造業と小売業。
そして1件あたりの費用が最も高いのは製造業で、平均29,587ドル(およそ440万円)でした。医療・福祉分野は、休業日数が最も長い業種でした。
【早く見つけることが、いちばんの対策です】
著者らの結論は明快です。手湿疹は「たかが手荒れ」ではなく、長期の休業と大きな費用につながる。だから早期の診断と治療が要る、というものです。
日本の制度とは金額の意味が違いますが、「手荒れを放置すると、本人も職場も大きな損をする」という構図は同じだと思います。
手が荒れてきたら早めに相談する。それが結局いちばん安く済みます。

コメント