(文献紹介9)風力発電の工場で起きたエポキシ樹脂のかぶれ
- natsuko-saito
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Pinheiro V, Botelho-Rodrigues G, da Silva RB, et al. Skin Sensitisation and Dermatitis Among Epoxy-Exposed Workers in a Wind Turbine Plant: Influence of Occupational Factors. Contact Dermatitis 2026;95(1):65-73.
風力発電の羽根(ブレード)は、ガラス繊維をエポキシ樹脂で固めて作られます。ポルトガルにある大きな工場で、そこで働く人たちの皮膚を調べた研究です。
【131人を調べて、7人にアレルギーが見つかりました】
希望者131人(工場全体の7.4%)にパッチテストを行ったところ、7人(5.3%)にエポキシ関連物質への陽性反応が出ました。
内訳は、ビスフェノールF型樹脂に5人、ビスフェノールA型樹脂に4人、硬化剤や添加物に5人(重複あり)。
症状はほとんどが手の皮膚炎で、働き始めてから症状が出るまでの期間は中央値で8か月でした。
【陽性者は全員、曝露の多い作業の人でした】
7人全員が、樹脂に濃く触れる作業を担当していました。一方で、アトピーなどの既往やアレルギーの体質とは関係がありませんでした。
つまりここでも、体質よりどんな作業をしているかが効いていたことになります。
【保護具を守っていても防げていませんでした】
意外なのは、保護具をきちんと使っているかどうかと、アレルギーの有無に関係がなかったことです。
研究チームはその理由として、空気中に舞った樹脂の微粒子を浴びること、そして工具やドアノブを介して樹脂が広がってしまうこと(持ち込み汚染)を挙げています。手袋をしていても、それだけでは防ぎきれないということです。
【調べ方にもコツがあります】
もうひとつ大事な指摘があります。通常のパッチテストのセットだけでは、エポキシのアレルギーを見逃すことがあるという点です。
エポキシ樹脂には多くの種類があり、硬化剤や添加物も製品ごとに違います。疑われる場合は、エポキシ専用のシリーズを追加して調べる必要があります。
エポキシ樹脂そのものについては、次回のトピックスで詳しく取り上げます。

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