職業別:農業
- natsuko-saito
- 2 時間前
- 読了時間: 2分
農作業は、皮膚にとって負担の多い仕事です。原因がひとつではなく、いくつも重なるところに特徴があります。
【1. 農薬】
殺菌剤・除草剤・殺虫剤には、皮膚を直接刺激するものと、アレルギーを起こすものの両方があります。
散布のときだけでなく、希釈する作業、機械の洗浄、散布後の作物に触れる作業でも曝露します。
濃縮された原液を扱うときが最もリスクが高く、この場面での手袋・防護衣・保護めがねが要になります。
【2. 植物そのもの】
意外に多いのが、扱う植物によるかぶれです。
・ウルシ科(ハゼ、ツタウルシなど)
・キク科の植物(菊、レタスなど)
・チューリップやユリの球根
菊を扱う人の手のかぶれ、球根の仕分けをする人の指先の荒れは、よく知られています。
【3. 日光】
屋外作業で避けられないのが紫外線です。長年の蓄積で、皮膚がんのリスクが上がります。また、一部の農薬や植物の成分は、日光と組み合わさって症状を強めることがあります。
【4. 湿潤作業と、ゴム手袋・長靴の蒸れ】
水を使う作業、そして長時間のゴム長靴。蒸れた状態が続くと、皮膚のバリアは弱くなります。ゴムの添加物によるかぶれが加わることもあります。
【対策の考え方】
・原液を扱う作業では、必ず適切な手袋を(薄い使い捨て手袋では溶剤系の農薬を防げません)
・ラベルとSDS(安全データシート)で、その薬剤に適した手袋の素材を確認する
・作業後は速やかに洗う。汚れた作業着を着続けない
・帽子・長袖・日焼け止めを、面倒でも習慣にする
・手が荒れてきたら、悪化する前に皮膚科へ
症状が軽いうちなら、原因を突き止めて避けることで仕事を続けられます。
関連記事:(文献紹介10)農薬を使う人の皮膚症状/(文献紹介14)農作業と皮膚がん
【参考文献】
Sohrabian S, et al. Contact dermatitis in agriculture. J Agromedicine 2007;12(1):3-15.
Sharma A, et al. Pesticide contact dermatitis in agricultural workers of Himachal Pradesh (India). Contact Dermatitis 2018;79(4):213-217.
Intana W, et al. Pesticide Exposure and Mucocutaneous Symptoms Among Thai Agricultural Workers: A Cross-Sectional Study. Int J Environ Res Public Health 2026;23(1):97.
Naasz L, et al. Skin Cancer Prevention Outreach for Agricultural Workers: A Farm Show Survey. S D Med 2026;79(7):302-304.


コメント