職業別:美容師
- natsuko-saito
- 1 日前
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美容師は、職業性の手湿疹がもっとも多い職種のひとつです。しかも、働き始めて間もない時期に発症しやすいという特徴があります。
【なぜ多いのか】
原因が重なっているためです。
① 水仕事
シャンプーの回数が多く、手が濡れている時間が長い。界面活性剤は皮膚の脂を奪います。
② 薬剤
・ヘアカラー(パラフェニレンジアミンなど)
・パーマ液(チオグリコール酸類)
・ブリーチ(過硫酸塩)
③ 手袋を使いにくい作業がある
細かい手技のため、手袋なしで施術されることが少なくありません。
【過硫酸塩には別の注意が必要です】
ブリーチ剤に含まれる過硫酸塩は、かぶれだけでなく、接触蕁麻疹やぜんそく様の症状を起こすことがあります。
粉が舞うため、手だけでなく呼吸器にも影響します。ふたを開けたときに顔をそむける、換気する、といった配慮が必要です。
【見習い期間が勝負です】
美容師の職業性皮膚炎を調べた研究では、若年層と見習いに発症が集中していました。
この時期に手を守れるかどうかが、その後長く働けるかを左右します。
・シャンプー時は必ず手袋を。使い捨てを、こまめに替える
・手袋の中が濡れたらすぐ交換する
・仕事のあと、手が乾く前に保湿する
・指輪は外す(下に水と洗剤がたまります)
【症状が出たら、早めに調べる】
「美容師だから手が荒れるのは仕方ない」と我慢されることが多いのですが、原因物質がはっきりすれば、避けることで働き続けられる場合があります。
パーマ液のかぶれなのか、ヘアカラーなのか、単なる水仕事の刺激なのか。パッチテストで区別できます。
関連記事:(文献紹介-4)美容師の職業性皮膚炎/洗浄剤・・・シャンプー、洗剤/パーマ液/パッチテスト-パラフェニレンジアミン
【参考文献】
Uter W, et al. Diagnostics and Prevention of Occupational Allergy in Hairdressers. Curr Allergy Asthma Rep 2023;23(5):267-275.
Piapan L, et al. Characteristics and incidence of contact dermatitis among hairdressers in north-eastern Italy. Contact Dermatitis 2020;83(6):458-465.
Kursawe Larsen C, et al. Glove use as self-reported reason for hand eczema among Danish hairdressers. Contact Dermatitis 2023;88(2):162-164.
Doyen V, et al. Phenotypic Characteristics of Occupational Asthma Caused by Persulfate Salts in Hairdressers: A Multicenter Cohort Study. J Allergy Clin Immunol Pract 2025;13(6):1397-1404.

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